「えほんをよむかい?」京都第9回

2013年7月27日土曜日、えほんをよむかい?京都第8回が開催されました。
今回は、帰省や子どもの発熱で常連メンバーが欠席、大人7名、子ども4名で、いつもよりちょっとこじんまりとはじまりました。

テーマは、「ウラしまたろう」。

urashima-kuniyoshi1

最初にみんなで、「浦島太郎」をリレー形式で再話。
太郎はどこの海で、どんなカメに出会い、竜宮城へどうやっていったの?、
どんな玉手箱をもらい、開けたあと太郎はどうなったの・・・!?
と、記憶をたどったり、創作したりしながらのお話作り。
誰もが知ってる昔話のひとつですが、桃太郎やこぶとりじいさんなどと比べると、
意外ときちんと読んだ記憶が少ないということに気がつきました。

それから、紙といろえんぴつで
カメや玉手箱のイメージを絵にして遊んでみると、
カメの大きさ、色、年齢!?、
玉手箱の装飾、色、大きさなどなど、
それぞれのイメージが違うことも浮き上がってきます。

 

諸説ありますが、浦島太郎は京都・京丹後にいたという伝説があります。

最古のものでは、「日本書紀」、「万葉集」にも水江浦島子(みずのえのうらのしまこ)こと浦島太郎の記述がみられ、詳しく登場するのが、丹後国風土記』逸文

今回みんなで浦島太郎を読みたいとおもったのは、家族で京丹後の海にいったときのこと。
2才の我が家の娘にふと浦島太郎を読んでいると、
浦島太郎はこの海にいたのでは?という気がむくむく。
調べてみたら、「浦島神社」などもあり、縁のある土地だったことに行き着きました。

 

それじゃあ、日本海にいるカメって、どんなカメ?
と、いうことをていねいに調べて本にしてくれている方もいて、
それらを元に、大きいカメなのか、小さいカメなのか、
太郎はカメに乗って竜宮城へいったのか、連れられて行ったのか?
など話していく内に、なんだかわからなくなりました。

 

そこで、絵本を読み比べてみると・・・?
絵本のなかでも、実にいろんな浦島太郎がいたのです。

 

今回みんなで読んだり、紹介したりしたのはこちらの絵本たち。

うらしまたろう ふくさん

「うらしまたろう」  秋野 不矩 え、 時田 史郎 再話、福音館書店

 

うらしまたろう すずきこーじ
「うらしまたろう」木島 始 さく、 スズキ コージ え、 復刊ドットコム

 

うらしま 山下
「うらしまたろう」 山下 明生 さく、町田尚子 え、 あかね書房

まだまだいっぱいでていますが、
上の3つは、読み比べにオススメです。

 

伝説なので諸説あるということ、
前述の「風土記逸文」から江戸時代に「御伽草子へ語り継がれる中で、話が変わっていったこと、
唱歌「浦島太郎」によってさらにイメージが作りかえられたこと、
などから、絵本のストーリーもさまざまであり、わたしたちのイメージもさまざまであるようです。

 

最後に、参加者Yさんがオモシロイものを紹介してくれました。

ブラジルにわたったウラシマタロウ、
たまりません(笑)

1

2

3

参考文献:
●「浦島太郎はどこへ行ったのか」 高橋大輔 著、新潮社
●「亀(ものと人間の文化史)」 矢野憲一 著、法政大学出版局

補 足:
風土記は、古事記や日本書紀がかかれたのと同時期の和同六年(713年)に全国に編さんの命令が出されたもので、各地方に伝わる伝説や名産品などを紹 介する地元ガイドブックのようなもの。写本として5つが現存、有名なものに「出雲国風土記」などがある。「丹後国風土記」は、逸文(いつぶん・かつては存 在していたが、現在では伝わらない文章)として「釈日本紀」など他の書物に引用されたものから読み解かれているが、数多くある風土記逸文の中でも比較的長 文が残されており、浦島伝説は最古の部類に入り、ほかに、羽衣伝説天橋立の伝承がある。 wikipediaより。

 

日誌絵本カテゴリーの記事

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です


上の計算式の答えを入力してください